機動戦士ガンダムSEED DESTINY PHASE-36 『アスラン脱走』

以下、今週のツッコミ。

  • 今週のサルファのCMは30秒版でしたよ。残りは5バージョン。この枠では、毎週違うバージョンを流してくれるのか?(つか、種デスの話題じゃないじゃん…)
  • 「量子インターフェースの改良で、誰にでも操作できるようになった、次世代ドラグーン」 出たよ。ザフト脅威のメカニズム。
  • 「インパルスでは機体の限界にイラつく事も多かったと思うが」 そんな描写、微塵もなかったですよ…。むしろ換装時にいちいち発生する、オペレーター(メイリン)とのやりとりや分離・合体の隙とかがボトルネックだったのでは?だから、デスティニーは全部入りの機体にしたんじゃないんですかね?
  • 「戦いを終われせるために戦うというのは、矛盾した困った話だが」 前作でもピンクの髪の人が同じような事を言ってましたね。はたして、スタッフは狙って再び議長にこのセルフを言わせたのかどうか。ただピンク教祖と議長が少し違うのは、この後に続くセリフ。 「だが仕方ないだろう。彼らは言葉を聞かないのだから。」 ちなみにピンクの人は前作でゴニョゴニョと言葉を濁していただけで、結論は何も出していなかったようなw
  • アスランと議長の舌戦は完全に議長の勝ちかと。アスランは、議長がミーアの事をいけしゃあしゃあと”ラクス”と呼ぶことに腹を立てているようですが、その点についてはフェイス任命時に一応納得済みだったはずですよね?たとえニセモノでも、今のザフトをまとめるにはミーアのような者の力が必要だという、議長の主張に。AA討伐の命令自体については、今回の議長の言い分に穴はなかったはず(胡散臭さは満載ですが)。結局、今のアスランは、上司から個人的に嫌な仕事を命じられたので、駄々をこねているだけのように思えてしまう。
  • 一点だけ議長の主張に穴があるとすれば、ラクス暗殺未遂の件。あれは、AAが活動する前の話ですからね。上手くすれば、議長の「AAは訳の分からん強力な戦闘集団で、ザフト軍に危害を与えてきたからぶっ潰す」という主張も崩せたはずなのに。最初にケンカ売ったのは議長じゃんって事で。
  • 「(自分の)力と役割を知り、それを活かせる場所で生きられたら」 議長の目的は、第29話『FATES』でも少し言及されていたように、人々に”最適な役割”を与えて、世界全体に”初めから正しい道を歩ませる”と言う事のようで。それは、友人(?)であるクルーゼの”道はいくつもあるが、その先には(どの道にも)何も無い”という考えに対する、議長の出した1つの結論という事か。
  • そして議長にとってシンは、(道を誤った)キラの替わりに用意した、正しい役割を持ち正しい道を歩む戦士。”悩み苦しむ事もなく、その力を称えられ、幸福に生きる”。ここのインパルス&シンの過去映像の使い方は良かったと思いますよ。いや、ホントに。
  • この一連のやりとりの中で、アスランがミーアの事をばらさなかったのは、シンを巻き込みたくなかったから…なのかなぁ?それとも、議長の宗教臭い幸福論トークにぐうの音も出なかっただけ?w 逆に議長がアスランに対して(わざわざミーアの事をラクスと強調して呼んだりで)挑発ぎみだったのは、アスランの真意を試すためだったのかな。 どっちにしても我らが主人公のシン君は蚊帳の外ですよw
  • キサカの現在の所属は東アジア共和国軍?オーブを離れているのは何か目的があっての事なのか、それともただカガリに嫌気が差して縁を切っただけなのかw
  • フォビドゥンブルーかわいいよフォビドゥンブルー(語呂悪し…)。ヘブンズベース戦での活躍を期待しております。
  • 意外と、レイと議長は2人きりになっても、そんなにテンション変わりませんでしたな。また、「ぎるー(はぁと)」とか言い出すものだとばっかり。つか、その写真の落ち方は不自然すぎ。それから、密談する時はちゃんと人払いしとけって。
  • 「やはり、駄目かな?アスランは」 すげー(笑)。議長自ら、駄目な子発言だ。そして、駄目な子はもういりません、っと。
  • っていうか、もう自他共に完全にアスランという人物にとっての想い人はキラ様という認識なのね。決してカガリではない、っと。
  • さすがアスランさん。白兵戦で無敵なのは、脚本補正なのではなく、これで迷いが晴れたからだと信じたい。 …でも、ね…実は何も解決してない気がするんですよね。一見、遂にアスランが決断した!って見えるのですが、実はただ殺されそうになったから慌てて文字通り”脱走”しようとしているだけ。とりあえずザフトを抜ける”決断”をしただけ。議長のいいなりはイヤ!って事はわかりましたが、具体的にこれから何を為すべきなのかは全く考えていない。AAの事を抜きにすれば、議長の言うとおりに戦士としてロゴスと戦った方がよっぽど正しいのでは?もちろん議長の主張する幸福論は視聴者の立場からしても、胡散臭さ全開ですが。少なくともアスラン(ついでにキラも)は、まだ何も答えを見つけていない。
  • 結局、ミーアの顔は整形だったようですが、おぱーいは天然(ry ここでのミーアの心情吐露は素直に良かったと思います。
  • メイリン萌え、とかっていう意見はここで特に主張しなくても、勝手に各所で盛り上がってくれるでしょうから置いとくとして、とりあえず下着シーンが多少は意味のあるものでホッとしました。
  • なぜメイリンだったかというと、消去法の結果なんだろうな、きっと。この役をルナマリアにやらせた場合、ミネルバ側の役者が一気に激減してしまいますからねぇ。まあ、アスランが一人で脱走するという選択肢もあったとは思いますが。はてさて、今後、戦場での姉VS妹対決が有り得るのか。まあ前作のマリューVSナタルのような深みは無いのは確かですが。ステラとシンの時もそうでしたが、アスランメイリンの事前のフラグ立てだったり、ルナマリアメイリンの姉妹イベントだったりが、ここまでで少な過ぎなのですよ…。
  • レイも立派にキャラが立ったなぁ。中盤までの影の薄さには本気で心配しましたが。ただ銃を失った途端、一目散に逃げ出すのはどうかと思いますがw MSの準備とかさせる前に、増援とか呼べばいいじゃん。
  • デスティニーのOSは”GUNNERY UNITED NUCLEAR-DUETRION ADVANCED MANEUVER”。核デュートリオン?初陣が元同僚脱走兵の追撃とは。前作のフリーダムとはエライ違いだ…。あと、グフのコクピット広すぎじゃね?


今週は正直、かなり良い出来だったと思いますよ。アスランの脱走理由がちょっと釈然としませんが、議長、レイ、ミーア、メイリンの役回りや話の運び方は結構良かったのでは。純粋に見ていておもしろかった。あと、この作品で初めて回想シーンの使い方が上手いと思えたよ。
ミーアの心情吐露のシーン。本当はこのポジションでの葛藤を、シンがやってくれる事に期待しているのですが…。今自分が行っている事が、誰かに意図的に与えられた”役割”であると知ったとき、我らが主人公はどうするのか?アスランのように反発し否定するのか?ミーアのように受け入れ、あくまで自分の役割を全うするのか?個人的には、シンの性格、そしてシンVSキラの構図を成立させるためにも、後者になるのだとは思うけど、その辺の心理描写はキッチリとお願いしたいものです。
さて、来週は新型2機の初戦闘ですよ(といっても本格的な活躍は再来週からのような気もしますが…)。